2021年4月 1日 (木)

モーグルがまだ日本ではあまり知られていなかった

1990年代に注目されて以来、

引退まで20年以上にわたり世界のトップで戦い続け、

日本のモーグルシーンを盛り上げてこられた上村愛子さん。

子ども時代のことや、

現在のモーグルとの関わりのことなどもお聞きしました。

 

★今回の対談は、上村さんのいらっしゃる東京と

広島にある「Wood Egg お好み焼館」を

“ほっと”なオンラインで結んだ特別編として

お届けします。

21_2

日ごろからバランスよく食べることを心がけている上村さんですが、

最も大切にしているのは「楽しく、おいしく食べること」。

選手時代には、時に

「あれも食べなきゃ、これも食べなきゃ」

と感じてしまうこともあったそうですが、

「やはり楽しいね、おいしいねという気持ちがないと、

いくら良い栄養でもちゃんと体に取り込めないような気がします」

と話してくださいました。

Photo

-------------------------------------------------------

兵庫県伊丹市出身。

3歳で長野県白馬村に転居しスキーに親しんで育つ。

モーグルを始めて4年目の1998年に長野五輪に出場し、

その後は常にメダルを期待されるように。

ワールドカップ年間優勝、世界選手権ダブル優勝、

五輪5大会連続入賞などの成績を残し、2014年に引退。

フリースタイルスキーの普及や後進の育成に力を注ぐ。

------------------------------------------------------

 

 ●雪山が大好きだった子ども時代

上村さんが育ったのは、

今や世界に知られるウィンタースポーツのメッカである

長野県の白馬村。

幼い頃から雪山が大好きで、冬は毎日のように雪の中で

遊んでいたそうです。

「母からよく聞かされているのが、“かかとが地に着かない子だった”

という話。とにかくよく動き、保育園のお昼寝の時間も、

寝ているより園庭に飛び出していくような子どもでした(笑)」。

Photo_2


 ●モーグルは自分の居場所

競技人口が比較的少ない日本のモーグルチームは、

選手・関係者同士の距離がとても近いのだとか。

「そのファミリーっぽい雰囲気も心地よく、

私の居場所だなと思えます。20代のころから、

いつか引退することを考えるだけで涙が出ていたくらいモーグルも、

仲間たちも大好きです」。

今も選手と交流したりアドバイスしたりする機会が多い上村さんは、

「私の経験が役に立つならなんでも伝えたいし、

私自身も関わり続けられることが嬉しいです」と話します。

_dsc4393


 

 

 ●広島のお好み焼づくりにも挑戦したい

ご両親が関西出身のため、お好み焼やたこ焼は身近な存在で、

よく作って食べていたそうです。

「広島のお好み焼にも挑戦しようと思って、

お祭りの屋台で作り方をずっと観察していたことがあるんです」

とのこと。

「材料を重ねてひっくり返すところがドキドキですが、

やってみたいです!」と楽しそうに話してくださいました。

ミュージアムもある広島の弊社施設「Wood Eggお好み焼館」にも

興味をもってくださった上村さん。

今回の対談はオンラインで

直接お会いすることができませんでしたが、

いつか広島にお越しいただけることを一同楽しみにしています!

(編集部)

Photo

2021年1月 5日 (火)

今回の対談ゲストは、

2016年のリオデジャネイロ五輪で金メダルに輝き、

日本競泳女子として最年長メダリストとなった金藤理絵さん。

選手時代の忘れられない失敗談や、

引退後に挑戦している仕事のことなどを、

笑顔で話してくださいました。

20

 

金藤さんが書いてくださったのは、

“「食」が「身体」を作る”という力強くストレートなメッセージ。

「どんなに練習をがんばっても、栄養が入っていないときは

身につかないんです。

練習疲れや試合の緊張から食べられなかったときも、

やっぱり強くはなかったです」。

金藤さんご自身の経験や実感を、色紙に込めてくださいました。

_dsc5614

-------------------------------------------------------------

広島県庄原市出身。三次高校から東海大学に進学し、

200m平泳ぎで日本選手権やユニバーシアードなどで活躍。

2008年北京五輪、2016年リオデジャネイロ五輪に出場。

27歳で更新した自己ベスト2分19秒65は日本記録でもある。

2018年に現役を引退し、現在は夫、長女とともに長野県に暮らす。

--------------------------------------------------------------

 

 ●ドバイで出合った甘い果実

_dsc5516


当日は、会場となったオタフク東京本部ビル内のショールームも見学。

子育て中の金藤さんが興味を持ってくださったのが、

「1歳から」のシリーズ商品と「デーツなつめやしの実」でした。

遠征先のドバイで初めてデーツを見て、

第一印象は「ほんとにおいしいの?」だったそうです。

「食べてみると甘くておいしくて、驚きました」。

葉酸も含まれていることをお伝えすると、さらに驚きの表情で

「葉酸はサプリメントで摂取していたこともありますが、

デーツで取れるんですね」と喜んでくださいました。

_dsc5513


 

 

 ●お好み焼の思い出

「大学進学で広島を離れてからのほうが、“お好み焼を食べたい!”

と思うようになりました」と金藤さん。

大学の寮の近くにあったお店は、

金藤さんが通っていた高校がある三次市出身の方がされていたり、

教師だったお父さまの教え子だった方が東京にお店を出されていたり。

県外で出合うお好み焼店には不思議なご縁があるのだそう。

今も帰省の際はもちろん、機会があるごとに、

広島の味を楽しんでいらっしゃいます。

_dsc5553

 ●レース直前に気づいた間違いとは

競技生活の中で印象に残っている失敗談として、

2013年の世界選手権のことを話してくださいました。

レース本番は、本来であれば最高のパフォーマンスを出すために

新品の水着を使用するはずが、

なぜか古いものを着て出てしまったそうです。

「直前で気づいたのでそのまま泳ぐほかなく、

結果的にタイムもふるわず、メダルを逃しました。

水着のせいとは思いませんでしたが、

動揺してしまったことが大きく影響したと思います」。

 

 

 ●今も頼りになる加藤コーチの存在

最近では様々な形で水泳に関わっておられる金藤さん。

選手時代にはなかった難しさを感じることもあるのだとか。

「現役の選手について、どんな強みや課題があるのか

私なりに分析し、コメントするような仕事もあります。

指導者としての視点が必要なのですが、

自信がないときは加藤コーチに相談しています」。

選手時代から指導を受けてきた加藤コーチに、

引退した今もアドバイスを求めることもあり、

変わらず頼りになる存在なのだそうです。

(編集部)

_dsc5603

2020年10月 1日 (木)

今回の対談ゲストは、シンガーソングライターの二階堂和美さん。

2013年公開の映画『かぐや姫の物語』の主題歌「いのちの記憶」

をきっかけに、広く知られるようになりました。

僧侶としての顔も持つ二階堂さんが、

大切にしておられる普段の生活と音楽との関わり、

ライブで地方を訪れたときの過ごし方などもお聞きしています。

19

「今日もいのちをいただいて 私のいのちが生きている」と、

色紙にメッセージをいただきました。

そのまま歌になりそうな素敵な言葉です。

「歌手は体が楽器なので、歌うことを通して、

体は食べるものでできているということを感じます」

と話してくださいました。

 

Taidann_nikaidosama_93

 

 

----------------------------------------------

広島県大竹市出身。1999年にデビュー以来、

約20作をリリース。2004年に広島へ拠点を移してからも、

国内外のアーティストとのコラボや、

平和へのメッセージを込めた楽曲などを発表。CM歌唱も多く、

ジャンルにとらわれない音楽性と心に響く歌声が高い評価を得ている。

浄土真宗本願寺派の僧侶でもあり、プライベートでは2児の母。

----------------------------------------------

 

 

 ●秋色のドレスを選んだ意外な理由とは。

今回は秋号の対談ということで、

二階堂さんは秋らしい深みのある黄色のドレスで登場。

実はこの衣装、

対談会場となった「Wood Egg お好み焼館」にちなんで、

卵の黄身をイメージして選んでくださったそうです。

二階堂さんのユーモアのあるお気遣いのお陰で、

多くの笑いに包まれる対談となりました。

Woodegg


 

 

 ●広島に帰ってきたからこそ、歌い続ける。

対談では、音楽性に悩んだことや、

広島に拠点を移したことによる不安があったことも

お話してくださいました。

そういった葛藤の時期を経て、

今では広島に帰って良かったと思うようになったのだとか。

「広島に帰ってなかったら、自分が歌う意義を見失い、

音楽をやめていたかもしれません。

自分が僧侶として暮らしているということも、

強みに変わってきたように感じます」。

Taidann_nikaidosama_89t


 

 

 ●地方の食文化や方言に触れるのが好き。

ライブで全国各地を訪れる機会も多い二階堂さん。

「現地のスーパーや市場へ行くのも好きです。

例えば薬味の切り方の特徴など、

食文化の違いを発見すると嬉しくなります。

働いている人と言葉を交わすと方言が聞けるのもいいですね」。

空き時間を利用して、その土地ならではの

暮らしの一面に触れることを楽しんでいるそうです。

Taidann_nikaidosama_100t

(編集部)

2020年4月 1日 (水)

テレビや雑誌など、さまざまなメディアで

大人気のヘア&メイクアップアーティスト、山本浩未さん。

長年の経験で培ったメイクや美容のノウハウを、

誰にでも取り入れやすく、分かりやすく紹介しておられます。

山本さんが美肌づくりのために大切にしていることや、

広島に帰ったら必ず行く場所など、

楽しくお話していただきました。 

17

 

 「笑顔がステキな人や、気分にムラがない人は、

やっぱり食生活もちゃんとしています。

私自身も、食生活の乱れから肌の調子が崩れたり、

意地悪な気持ちになったりしたことも。

ほんと正直に出るものですよね」。

そう笑いながら書いてくださった言葉は

「食がわたしを作る」。

完璧にバランスのとれた食生活は無理でも、

日々、心に留めておきたい言葉です。 

 

2260

 

-------------------------------------------------

広島県福山市出身。

資生堂美容学校を卒業後、

資生堂ビューティークリエーション研究所に入職し、

ヘア&メイクアップアーティストとして

宣伝、広報、商品開発、教育などを経験し独立。

すぐに実践できるメイクテクニックや、

分かりやすい美容理論がテレビや雑誌などでも好評。

オリジナルメソッドの開発も精力的に行っている。

--------------------------------------------------

  

 

 ●自分自身が名刺代わりだから、自分もキレイでありたい。

山本さん自身がきちんとメイクをするようになったのは、

意外にも独立してからなのだとか。

「会社に所属していたころは、

モデルさんや女優さんを

より美しく見せることが仕事だと思っていたので、

私はほとんどノーメイクでした。

でもフリーになったら、自分自身が名刺代わり。

自分もキレイじゃないといけないと気づき、

意識が変わりました」。

多くの女性から支持される山本さんの美容のノウハウは、

こんなご自身の経験から生まれているようです。

2198

 

 

 

 ●丁寧なスキンケアの積み重ねが、美肌をつくる。

2246

若さと元気でカバーできていた20代とは違い、

肌の衰えを感じ始める30代。

手をかけるかかけないかで、

肌にはっきりと差が出てくるのも30代からだと山本さん。

「手をかけるというのは、まずは丁寧なスキンケアが一番です。

同じアイテムを使ったとしても、パパパッとじゃなく、毎日朝晩、

丁寧にじっくり肌を扱うことで効果が積み重なり、

違いが出てきます。美容は積み重ねですからね」。

山本さんプロデュースの美容アイテムでのお手入れ方法も

アドバイスいただき、編集部の女性スタッフ一同、

丁寧なケアを心に誓いました。    

2258 

美に関連して、健康や美容の意識が高い方に

おすすめしたい新商品「デーツなつめやしの実」を、

山本さんにご試食いただきました。

「大粒なので食べ応えがあるし、

鉄分やカリウムなどが含まれているのも、

女性には嬉しいですね」

コクのある甘みがおやつにぴったりと、

気に入っていただいたようです。


 

 

 ●中高生時代に通っていた喫茶店が、故郷の味。

食べることを大切にされている山本さんと、

この日は同じメニューを囲みました。

年に数回帰省される福山でも、

必ず立ち寄るお店があるそう。

お伺いすると、

「中学生のころから通っている喫茶店!」と即答でした。

「内装もメニューも、私の記憶では

ほとんど当時のまま変わっていないと思います。

サンドイッチにグラタン、プリンのパフェなど、

今では特別なメニューではないけれど、

当時はときめいていました。

福山に帰ったら、必ず食べたくなる大好きな味です」。

(編集部)。

2224 

 

2020年1月 6日 (月)

「駿台予備学校」を中心に、様々な教育機関を運営する

駿河台学園理事長の山﨑良子さんが、今回の対談ゲスト。

教育への強い使命感を持って活動されており、

日本国内だけでなく、

10か国以上に展開する海外校も毎年視察されています。

常に前向きに取り組まれる姿勢は、

お仕事や趣味のゴルフの話などからも垣間見られました。

16

 

「私にはこれしかないんです」と言いながら

色紙に書いてくださった言葉は、「挑戦」。

「もちろん挑戦しても結果が出ないことや

報われないこともありますが、納得して次に進むことができます。

いかに自分が挑戦したかという自信を持って

生きたいと思っています」と、力強く話してくださいました。

_dsc5529_2s

 

-------------------------------------------------------

広島県生まれ。広島修道大学短期大学部、

法政大学経済学部卒業。

1998年に駿台振興株式会社(現・駿台教育振興株式会社)

の社長に就任したのを皮切りに、

駿台グループの学校法人や複数の関連会社の経営に携わる。

2006年学校法人駿河台学園の理事長に就任。

--------------------------------------------------------

 

 

 ●家ではホットプレートでお好み焼。

 

_dsc5546

ご自宅に大容量の「お好みソース」を常備してくださっている

山﨑さんは、焼そばやお好み焼を作ることも多いそうです。

「家でお好み焼をするときは、ホットプレートを2台出して、

すごく大きいサイズを2枚同時に焼きます。

子どもたちもよく食べるので、

1枚ずつ焼いていたのでは間に合わないんです」。

お好み焼をひっくり返すのが得意だということで、

ジェスチャーでヘラさばきを見せてくださいました。

 

 

 

 ●ゴルフを続けるためにジム通い。

「ゴルフが大好き」という山﨑さんですが、

意外にもその他のスポーツは苦手なのだとか。

「運動神経は母のお腹に置いてきました(笑)。

走るのも球技もダメなんですが、

大人になって出会ったゴルフにはハマりました。

反射神経とか動体視力が必要ないのがいいですよね。

それに、まずは形から入ればいいので一生懸命に練習しました」。

長く健脚でゴルフを楽しめるよう、

今でも週に1度はジムに通い、筋トレを続けているそうです。

_dsc5349_2

 

 

 ●海外校では、特に日本語を大切に。

駿台には海外校もあり、

現地で働く日本人のお子さまが帰国したときに

勉強で困らないよう、質の高い授業を提供されています。

「海外校の学生には、特に日本語(国語)を

大切にしてほしいとお伝えしています」。

海外生活が長いと、成績は優秀でも

簡単な漢字が書けなかったり、

慣用句が使えなかったりすることもあるのだとか。

「日本人でありながら美しい日本語が使えなければ、

日本の歴史や文化への理解も深まりません」と山﨑さん。

日本語を学び、日本を知ることが、

グローバル人材としての第一歩なのかもしれません。

_dsc5524

(編集部) 

 

2019年10月 1日 (火)

今回の対談ゲストは、建築設計事務所の代表として、

若いスタッフを束ねている建築家の吉田愛さん。

不規則になりがちな職場の食環境を改善するため、

2017年に一般の人も利用出来る社員食堂「社食堂」を事務所内にオープンし、

自社で運営しています。

新たな価値を提案し続ける吉田さんのお話には、発想のヒントが隠れていました。

15_2

 

カフェでバイトをしていた経験もあり、

建築家になる以前から「食」への関心が高かったという吉田さん。

「『いただきます』や『ごちそうさま』は礼儀作法としてだけでなく、

命をいただくことや、生産者や料理してくれた人への感謝の気持ちとして大切にしています。

言わないスタッフがいたら叱ります(笑)」と話してくださいました。

_dsc9177_2

-------------------------------------------------------------------------

広島に本社を構える建築設計事務所「サポーズデザインオフィス」代表、建築家。

2001年より、現在の事務所で共同代表を務める谷尻誠氏とともに住宅や商業施設、

インテリアなどの設計やデザインを手がけ、2008年に東京事務所を設置。

建築やアートなど、国内外のさまざまなプロジェクトに関わっている。

-----------------------------------------------------------------------------

 

 

 ●“ちょっとした違和感”を大切に

_dsc9213_2

「社食堂」人気メニューの1つが、野菜と果物をたっぷり使用したキーマカレー。

併設のショップではレトルト商品も作って販売されています。

そのおいしさのポイントは、山椒。

「カレーに山椒だなんて、意外な組み合わせですが、クセになるおいしさです。

地元広島の名物、汁なし担々麺からヒントを得たんです。

汁なし担々麺もミンチと山椒の組み合わせなので、

キーマカレーにも合うはず!と思いました」と吉田さん。

建築の仕事においても、ありそうでなかった組み合わせや、

“ちょっとした違和感”を大切にしているのだそうです。

_dsc9033

 

 ●インドで知った、奥深いスパイスの世界

吉田さんにとっては私生活のさまざまな経験が、

クリエイティビティの源泉になっているようです。

「インドを旅行した時に、手で食べたカレーに“えもいわれぬ旨さ”を感じました。

少しずつ混ぜて食べると、どんどん味が変化していくんです」。

そんな経験から、最近はスパイスに興味を持つようになったのだとか。

「新たなお店の構想もあるので、スパイスのことをちゃんと勉強して、

いつか実現させたいですね」。

_dsc9085

 

 

 ●広島にも「社食堂」がオープン予定

吉田さんの故郷でもある広島に、サポーズデザインオフィスが運営する初のホテルが、

2020年に誕生予定です。

広島の事務所も同じ建物に入居し、「社食堂」もオープンするのだとか。

「広島の『社食堂』は、夜のメニューもしっかり充実させたいと思っています。

東京とはちょっと違う雰囲気にしたいと思っています」とのこと。

広島在住の編集部スタッフも、「今から待ち遠しい!」と、思わず興奮してしまいました。

(編集部)

_dsc9013

 

 

 

2019年7月 1日 (月)

今回の対談ゲストは、スポーツ栄養学の第一人者であり、

スポーツ選手を栄養面からサポートする

「公認スポーツ栄養士」の資格創設にも携わった鈴木志保子さん。

大学で教鞭を執りながら、現場でのサポートや、

公認スポーツ栄養士の活躍の場を広げるための活動に取り組んでいらっしゃいます。

仕事内容をはじめ、ご自身の食事やプライベートな話題などもお話いただきました。

 

14

 

「食べて『おいしい』と感じることも大事なのですが、

味覚だけで判断するのではなく、

『体にとってもおいしいものなのか』、『細胞が喜ぶものなのか』。

そういう意識をもって食べてほしいと願っています」と、

メッセージに込めた思いを熱く話してくださいました。

1_2

--------------------------------------------------------------------

神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科教授。

一般社団法人日本スポーツ栄養協会(SNDJ)理事長。

実践女子大学卒業後、同大学大学院修了。

東海大学大学院医学研究科を修了し、博士(医学)取得。

日本パラリンピック委員会女性スポーツ委員会委員、

東京2020大会選手村メニューアドバイザリー委員会副座長なども務める。

------------------------------------------------------------------------

 

 ●1日の栄養を朝食でしっかりチャージ。

社会人大学院生への講義もされる鈴木さん。

夜に行われるため、遅くまで仕事をして、帰宅が深夜になることも多く、

「夕食は不規則になるので、その分、朝食を大事にしています。

ほとんどの栄養を朝食で取っているといっていいほどです。

朝食は毎日同じようなものを食べても飽きないのが不思議ですよね」

と鈴木さん。

毎朝欠かさないのは、ヨーグルトなどの乳製品と乳酸菌飲料だそう。

S_dsc5245

 

  

 ●更年期の症状に悩まされることも。

「更年期については学生に教えているので、

私自身も『よし、いつでも来い!』と覚悟していたつもりですが、

実際に自分の身に起こると驚いてしまいました」。

とてもエネルギッシュな鈴木さんですが、50代に入り、

更年期特有の症状に悩まされることもあるそうです。

特に驚いたと言われたのが更年期の揺さぶり

(ホルモンバランスによる心と体の不調)。

「お陰で以前より、

臨場感をもって学生に伝えられるようになっていると思います(笑)。

運が良ければホットフラッシュも見せてあげられるのに、なんて(笑)」。

更年期の実体験を、ユーモアを交えて話してくださり、

編集部の女性スタッフたちも勇気付けられました。

S_dsc5317

 

 

●遠征先では地元のスーパーへ行くのが好き。

アスリートのサポートや講演などで地方や海外を訪れると、

地元の人がおいしいというものを食べることが多いのだとか。

「おいしいお店へ食べに行くのはもちろん、

その土地のスーパーへ行ってさまざまな食材を見るのも大好きです。

東京では売られていないものがたくさん並べられているのが、

すごく楽しいですね」。

愛媛県の直売所で出合った、苦くないピーマンは、

わずかな空き時間に買いに行くくらいお気に入りになったのだそうです。

2

 

 ●“なりたい自分”につながるスポーツ栄養。

スポーツ栄養というと、

アスリートや日常的に運動している人のためのものと思われがちですが、

決してそんなことはないと鈴木さんは言われます。

「どんな方も若いうちから、

“自分のためにどう食べるか”を意識してもらいたいですね。

“なりたい自分”に近づくために、

栄養面でのトータルコーディネートをするのも、スポーツ栄養の役割です」。

“人は食べたものでできている”ということを改めて認識し、

普段から何を選んで食べるかが大切なのだと感じられた対談でした。

(編集部)

 

S_dsc5376t

2019年4月 8日 (月)

今回の対談ゲストは、

心ときめくピアノの旋律と柔らかな歌声が魅力の音楽家、コトリンゴさん。

2016年公開のアニメーション映画「この世界の片隅に」で音楽を担当され、

日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞されたことでも知られています。

曲づくりなどの仕事から、

真剣に音楽に臨むコトリンゴさんの普段の生活までお話いただきました。

 

13

 

1999年、神戸の甲陽音楽院を卒業後、

ボストンのバークリー音楽大学に留学。

その後、生活拠点をニューヨークに移して曲づくりを進める中、

坂本龍一氏のラジオ番組に

デモテープを送ったことがきっかけとなりデビュー。

アーティストへの詞曲提供や、映画やCMの音楽を手がけるなど、活躍は幅広い。

---------------------------------------------------

 

●色紙について

S_dsc02442

「みなさんと一緒に」という思いを込めて「食べたいですね」

とメッセージを書いてくださったコトリンゴさん。

「みんなで食べるとおいしいし、

その楽しい時間を共有できるよう心掛けていきたい」

と話してくださいました。

 

 

 ●リフレッシュ方法

ライブのないオフのときは、なるべく音楽から一歩離れて過ごすそう。

友人と出かけてストレス発散することもあるそうですが、

作詞作曲とは違った頭を使うガーデニングや、

あえて手間のかかる料理をしてリフレッシュすることの方が多いのだとか。

中でもお菓子作りがお好きなようで

「焼いている間に使った道具をきれいに片づけるようにして、

段取りよくできたら気分もすっきり爽快!」のようです。

S_dsc01202

 

 

 ●南米に興味津々

南米アルゼンチンで活躍されているロックシンガーの紹介により、

2018年、アルゼンチンでライブを開催。

アルゼンチンでの食事は牛肉が中心で、

どの料理もコトリンゴさんの味覚に合っていておいしかったそう。

「次に行ってみたい国は」の問いに、

「メキシコやチリなど南米をまわりたい」と迷いもなく即答でした。

S_dsc0217

 

 

 ●毎日ピアノ

S_dsc0061

仕事のこだわりのアイテム『ピアノ』は、

毎日触らないと罪悪感が生まれるというほど、

生活の中の必需品。

オフの日は、ピアノを見ると触れたくなるので

見ないようにして横を通るというこだわりまで。

対談の撮影時も、ピアノを前にされるとすっと鍵盤に手が伸びて、

ポロン、ポロン。

「鍵盤を前にするとじっとしていられなくて」と、

少し照れながら話されるコトリンゴさんを見て、

役得のスタッフも本当にピアノを弾くのがお好きなのだと実感しました。

S_dsc09015

  

 ●ご飯は朝からしっかりと。

朝ご飯を食べないと機嫌が悪くなる、というコトリンゴさん。

昔から朝ご飯はしっかり食べて、

昼や夜は軽めにすませるそうです。

今好んで食べる朝ご飯は、ホットサンド。

お気に入りの具材はアボカドとチーズで、

プレスする調理器具も使って本格的に作られます。

それにコーヒーとヨーグルトをお腹に入れて、「

しっかりエネルギーを補給したら、朝からシャンとスタートできる」

と笑顔で話してくださいました。

(編集部)

S_dsc01332

 

 

2019年1月 7日 (月)

ゲストは、NHK「龍馬伝」や「美の壺」などのテレビ番組の題字をはじめ、

個展や書のワークショップなど、多方面で活躍中の

書家でアーティストの紫舟さん。

日本の伝統的な「書」の概念を覆すような作品を生み出し、

世界を舞台に発信を続けています。しなやかでありながらも、

芯のある力強い作品はどのようにして生み出されているのか、

創作活動のエネルギー源となる食事のとり方などお話しいただきました。

 

12

 

書家・アーティスト。幼少より書や日本舞踊などの教養を身につけた後、

奈良・京都で幅広く本物の和や伝統美の研鑽を積む。

日本では天皇皇后両陛下が御成りになり紫舟展を御覧。

世界ではフランス・ルーヴル美術館地下会場、

フランス国民美術協会展において金賞と審査員賞金賞をダブル受賞。

イタリア・ミラノ国際万博 日本館の作品を担当、金賞受賞。

文字が内包する感情や理を表現するその作品は、世界へ日本の文化や思想を発信し、

書の領域を超えた現代アートと評されている。

--------------------------------------------------------------------------- 

 ●色紙に表れる“心配り”

「過ぎたるは猶及ばざるが如し」

何事も度が過ぎると足りないのと同じぐらい良くないということ。

規則正しい生活をおくり、

自制心を持って創作活動に臨む紫舟さんからいただいた言葉は、心に響きます。

もう1枚の色紙にサインをお願いすると、

サインの他にススっと何やら描き始められた紫舟さん。

それがオタフクのイラストだと分かった瞬間、

感動のあまり編集部一同、歓声が沸きました。

思いがけない紫舟さんの粋な心配りや素敵なイラストは、

まさに、アートに“価値観をひっくり返された”瞬間となりました。

8948

 

 ●「道」を学ぶ、とは

ご両親は、幼いころから甘えを許さず、しつけも厳しかったそうです。

「子どもは楽しいことをやりたいものですが、書“道”のように、

日本の「道」を学ぶというのは「楽」ではないですよね。

我慢と努力、信念とか必要で。

その答えを知ればいいわけじゃなくて、

その答えにたどり着く道こそが、学び。

だから、我慢も、できるだけ小さいころに身につけなければいけない」

と話してくださいました。

S_14__3

 

幼いころから書の道を歩まれてきた紫舟さん。

2018年11月には、10年間の創作活動の中から180点を厳選した

初の作品集「Creator: A Collection of Works by Sisyu」を発刊されました。

※100部限定の豪華本を蔦屋書店で販売。

詳しくはホームページをご覧ください

http://www.e-sisyu.com/works/sakuhinshu

_181115_0004_3

 

 ●複雑な味が理解できるのは成長の証

_dsc8927

「子どものころはみんな、メロンが好き、ミョウガは嫌い、

のように、シンプルな味を好むもの。

ですが大人になると、キンカンのような苦くもあり甘くて酸っぱい

というような複雑な味が理解できるようになりますよね」

とトルコ料理の複雑な味のおいしさに次第に気づいた、

ご自身の経験を交えてお話しされた紫舟さん。

「熟成されたワインやカビの生えたチーズなどが、

日本の食生活にワインやチーズが定着した後に受け入れられたように、

少しずつ複雑性を理解できるようになること、

それが成長や発展なのだと思います」と続けられ、

多角的な視点でとらえる紫舟さんならではのお考えがうかがえました。

 

 

 

 

 ●お好みソースはジュース!?

紫舟さんのアトリエでは、スタッフの皆さんと一緒に食べる社食で、

お好み焼や焼そばをよく作られるそうです。

「焼そばは、まさにお好みソースそのものの味。

炒めたものにお好みソースをかけたらおいしくなる」

という紫舟さんは、そばめしを作るときも、

お好みソースをたっぷり使って作られるとか。

「お好みソースにはフルーツがたくさん使われているでしょう?

だから、お好みソースはジュースなんですよ」と、

独特の表現も飛び出しました。

_dsc8916

 

 

 ●“追い酢”をするほど酸味が好き

野菜をよく食べられる紫舟さんに、佐々木がオタフクの「ピクルスの酢」を紹介しました。

漬物をはじめ、酸味があるものがお好きのようで、

「サンラータンや黒酢あんかけに“追い酢”をすることもあるほど、

酸味を効かせて食べるのが好き」なのだそうです。

(編集部)

 

_dsc8859_2

2018年10月 1日 (月)

ゲストは、雑誌を中心に「食」や「暮らし」のテーマを多く執筆されている、

エッセイストの平松洋子さん。

読み手を自然とその世界に引き込んでしまう、丁寧な描写とともに、

軽妙なテンポで、男女問わず多くのファンから支持されています。

国内外を飛び回り、食文化が息づく現地や生産者を訪ねて、五感で確かめながら取材をして書く、

その貫かれているスタイルやご自身の食事に対する考え方など、楽しいお話をたくさん伺いました。

 

 

Photo

1958年、岡山県倉敷市生まれ。東京女子大学文理学部社会学科卒業。

雑誌、週刊誌、webなど食文化や暮らしをテーマに執筆活動を行う。

2006年『買えない味』で第16回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。

2012年『野蛮な読書』で第28回講談社エッセイ賞受賞。

--------------------------------------------------------------------------------------------------

 

 初めて入るお店は気合を入れて

これまでたくさんのお店を取材してこられた平松さん。

「雑誌で紹介されているからとか、〇〇さんが絶対ここって言っていたとか、

そういった情報を頼りにすることはなく、自分にとって相性のいい店を探す」

というのが基本スタイルです。

S_dsc1067

経験則があるので、

「100件行って、100件とも全部ってことはないんだけど、

醸し出してくる空気でこの店いいかも」と、直感が働くとも。

違ったなと思ったら「すーっと開けた入り口のドアをそっと閉める勇気も必要」と、

裏話も教えてくださいました。

 

S_dsc0902

 

  

 ●ジビエが好き

Simg_9814

平松さんは、イノシシやシカなどのジビエが好物。

北海道へシカ猟に同行し、シカの解体を手伝ったこともあるのだそうです。

自然の中で生きるために森の植物や木の実などを食べてきた動物は、

牛や豚といった人間が飼育した家畜とは根本的に味が違うと語られる平松さん。

「硬く弾力のある肉から、さっきまで大自然を駆け回っていたエネルギーを

ダイレクトに感じられる」ような味わいの特徴があるのだそうです。

 

 

 食べるときに気合がいるのは「虫」

食べられない物は特になく、あえていうなら「虫」。

子どものころに食べる習慣がなかったから、

「よし!」と気合を入れないと食べられないと話す平松さん。

それでも取材先に行けば、その土地の文化を感じるために拒まず試食にトライ。

「タガメは潰すと柑橘系の香りがするんです。

パパイヤのせん切りにまぶしてライムを絞り、

ナンプラーと唐辛子で食べたらとてもおいしかった」とのこと。

こうした経験をすることで、

「おいしくなさそうとか思いこむのは、

自分の育った文化の中での狭い話」

と改めて認識されるそうです。

 

S_dsc0792_3

 

 

 盛り上がった油揚げレシピ

好物の油揚げの話題では、おすすめの料理を教えてくださいました。

中でも驚いたのがカレーライス。

「お肉の代わりに油揚げを入れると、コクが出ておいしい」とのこと。

「カレーには入れたことがないですね。食べてみたいです」

と興味津々な佐々木も、続けて

「お好み焼には、豚肉の代わりに入れることがありますよ。

ベジタリアンの方に喜ばれます」と紹介。

「油揚げ入りのお好み焼は食べたことないですね。おいしそう」

と作り方を教え合って盛り上がりました。

 

S_dsc0758

(編集部)