2024年1月22日 (月)

VOL.32 以降のこぼれ話は、Noteにて更新しております。

食×職 プロフェッショナルの食卓 こぼれ話|オタフクNOTE (otafuku.co.jp)

※これまでのこぼれ話は、本ページにて公開しています。

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年に4回に発行する季刊誌ほっとおたふく
食についてさまざまなテーマで取り上げ、ご希望の方にお届けしています。
 
「食×職 プロフェショナルの食卓」では、毎号世界で活躍する女性ゲストをお迎えし、 オタフクソース会長 佐々木 直義がお話を伺っています。
紙面で掲載しきれなかったお話や対談の様子などを紹介します。

季刊誌ほっとおたふくはご希望の方に無料でお届けいたします。
お申込みはこちらから
https://forms.office.com/r/Fmd6RSrw2t?origin=lprLink

2023年10月 4日 (水)

ゲストは、英国バレエ界で22年にわたり

最高位のプリンシパルとして活躍した後、

2020年から新国立劇場バレエ団を率いる舞踊芸術監督に

就任した吉田さん。54歳まで

バレエダンサーとして舞台に立ち続けた体づくりや、

日本と異なる英国でのバレエについて伺いました。

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「Happy Healthy Eating」には、健康的に食べることが体をつくる、

という意味が込められています。

しっかりと栄養を取ることで、バレエを踊るための

タフな体がつくられる、と話されていた吉田さん。

だからこそ、「人と食事を共にする時間が大好き。

友人と食事に出かける時間を大切にしています」とも。

心を満たす食事の時間が、

ハードな日々でも活躍を続けられた吉田さんの体を

支えていたのではないでしょうか。

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東京都出身。9歳でバレエを習い始め、

1983年ローザンヌ国際バレエコンクールで

ローザンヌ賞を受賞、英国ロイヤルバレエスクールに留学。

84年、サドラーズウェルズ・ロイヤルバレエ団

(現バーミンガム・ロイヤルバレエ団)に入団。

88年に最高位であるプリンシパルに昇格。

95年に英国ロイヤルバレエ団へプリンシパルとして移籍、

2010年に退団するまでの22年間、

世界最高峰の舞台に主役として立ち続ける。

20年9月より新国立劇場舞踊芸術監督を務める。

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  ●ダンサーならではの苦労

 「私は筋肉がつきづらい体質だったので、現役時代は

かなり鍛えておかないと筋肉を維持できませんでした。

だから、日常的に鍛える必要なく過ごしてきた人が

うらやましいです」。

体づくりで苦労された経験もありながら、

日々のハードなトレーニングやレッスンから

解放された現在もエクササイズを続けているそう。

姿勢も立ち振る舞いも美しく、

現役時代と変わらない印象ですが「ダンサーとして

体を使うことがなくなると、体重は変わらないのに

筋肉はすっかり脂肪に変わってしまいました」

と意外な言葉が返ってきました。

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  ●バレエに対する日英の違い

日英両国のバレエを知る吉田さんにイギリスと日本の

バレエの習得における違いをお聞きしたところ、

「それぞれに良し悪しはありますが」と前置きしたうえで、

答えてくださいました。

イギリスでは、トレーニング方法など、

年齢に合ったプログラムを組み、時間をかけて順序立てて

説明しながら理論で習得していく。

一方、日本は体が覚え込むまで

何時間もレッスンを繰り返すので、技術的に難しいことでも

怖いとか難しいと思う前に、回転できたり、

飛べるようになっていたりするそうです。

「繰り返し同じレッスンを受け、それを乗り越えてきた

日本のダンサーは心身共にタフな人が多いです。

イギリスでは、自分なりの表現がより重視される

という違いがあります」とも。

異なる背景や環境で、深められた経験や見識を、

若いダンサーたちに伝えられています。

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 ●家族の支え

トウシューズでずっと立っていると足がつらいので、

14、15歳のときからマッサージに通い続け、家でも

ご両親が吉田さんの体を気遣い、

マッサージをしてくださっていたそうです。

「バレエに対する私の気持ちがあまりにも強く、

のめりこんでいたので、それに引っ張られた、

と両親は言っていました」と笑う吉田さんですが、

そんなご両親のサポートがあったからこそ、

バレエに打ち込めたとも。少女時代、

どこよりも安らげる場が家庭だったそうです。

 

お好みソースはロンドンでは贅沢品!?

今でこそ、ロンドンに日本食のお店が増え、

買いに行くことも食べに行くことも

気軽にできるようになりましたが、

吉田さんが留学した1980年代当時は、

日本の食べ物はほとんどなく、寂しい思いをしたそうです。

「今は、ロンドンに和食のお店が増え、お好み焼も

食べられるようになってうれしく思っています。

お好み焼のソースもロンドンで買うことができますが、

今でも贅沢品というイメージが強いです。

だからでしょうか、帰国して本場で食べるお好み焼は

味も雰囲気も格別ですね」と語ってくださいました。

(編集部)

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2023年7月 1日 (土)

今回のゲストは、20年以上にわたり

創作活動を続けられている清川あさみさん。

衣装、映像、広告などの分野でも活躍され、

家庭では2児の母でもあります。

忙しい毎日においても、努力を惜しまず

前進される清川さんに、さまざまな仕事への向き合い方

などを教えていただきました。

30「食べることがその人の個性をつくる。

日々、口にする1つ1つの食が

その人を形成していると思うから」との思いを込めて、

言葉を記した清川さん。

ものづくりを始めてから改めて「体力は必須」と気づき、

睡眠と食べることを大切に過ごしているそう。

アーティストという職業から、

オシャレな創作料理などを好むイメージを

持たれることが多いけれど、

実はシンプルでヘルシーな料理が好きとのこと。

シンプルなことが、清川さんの

パワフルな創作活動の日々を支えているようです。

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兵庫県出身。

文化服装学院在学中にモデルとして活躍し、

2000年代に創作活動を始め、「美女採集」シリーズなどの

代表作が注目を集める。絵本の制作や、広告、映像、

衣装、空間デザインといったクリエイティブも手掛け、

2020年に南あわじ市地域魅力プロデューサー、

22年に大阪芸術大学客員教授に就任。

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 ●学生の“はみ出す力”を期待

大阪芸術大学の客員教授も務められ、

「学生たちには“はみ出す力”をつけてほしい」と、

指導するに対するお考えを教えてくださいました。

授業では、まず学生たちが「自分は何ができるか」を

プレゼンでアピール。

その内容に応じて各々の力を発揮できるプロジェクトに

参加させ、各界のプロフェッショナルと共に

仕事をする機会を創出していくそうです。

「教室だけが授業の場ではない」ことを重んじる

清川さんの授業は、学生たちにも好評なようです。

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 ●伝統文化を次世代に伝えていきたい

「その地に根付き、受け継がれてきた文化を

エンターテインメントとして楽しめる形にして提供する

ことで、その魅力に気付くきっかけをつくり出したい」

と清川さん。

淡路人形浄瑠璃の再生プロジェクトを手掛け、

多くの関心を集められました。

他にも、最果タヒさんとの共著『千年後の百人一首』

では、百人一首に込められたさまざまな思いを

現代風の言葉と清川さんの刺繍で描かれ、若者にヒット。

さらに今年は、糸で操る人形が繰り広げる、

新しい能のプロデュースに挑戦されました。

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 ●アイデアが生まれる移動時間

「自宅で仕事をしているので、

出張などで家を離れて一人きりになれる移動時間は、

貴重で贅沢なひととき」。

飛行機より新幹線がお好きで、その理由は

乗車したら目的地まで座席で静かに過ごせるから。

移動中は本を読んだり、車窓から風景を眺めたり。

仕事に家庭にと忙しくされている清川さんにとって、

創作のアイデアが生まれる時間でもあるそうです。

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(編集部)

 

 

 

2023年4月 1日 (土)

今回のゲストは、ヴァイオリニストとして

グローバルな活躍を続けている川井郁子さん。

作曲家、演出家としての顔も持ち、

独創的かつ情熱的なパフォーマンスで聞く人の心を魅了されています。

音楽舞台や和楽器との共演など、

新たな分野にもチャレンジし続ける原動力、

そして音楽表現に欠かせない食や生活スタイルなどについてお聞きしました。

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「なんだか緊張しますね」と書き上げてくださったのは、

さまざまな分野のアーティストと共演する川井さんならではの一言。

「ご馳走をいただくのも良いですが、

気の置けない人とは何を食べてもおいしいですよね。

それに、おいしい記憶は、食べた物だけでなく

食べた時間も含まれていると思います」。

舞台から離れた食事の場では、

普段はなかなか聞くことのできない各共演者の家族の話など、

プライベートな話題で盛り上がるそうです。

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香川県出身。東京藝術大学、同大学院卒業。2000年にアルバム「The Red Violin」

でデビュー。国内外の主要オーケストラをはじめ、世界的音楽家、バレエダンサー、

フィギュアスケーターなどと多数共演。テレビや映画音楽などにも携わり、幅広く活躍。

大阪芸術大学にて教授も務める。2023年3月21日プロデュースを手がける

オーケストラ響との1stアルバム「響」をリリース。

 

川井郁子さんオフィシャルサイト

https://www.ikukokawai.com/

オーケストラ響オフィシャルサイト

https://www.orchestra-hibiki.org/

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幼少期から発揮したリーダーシップ

子どものころは、空想が好きで、

ご自身では内向的な子だと思っていたという川井さん。

しかし大人になり、昔の友達がサプライズで登場するテレビの企画に出演。

その時、ご友人から

「昼休みの遊びを全部決めるなど、クラスを仕切る存在だった」

と言われたそうです。

「自分の意思とのギャップに驚きました。

確かに、学級委員長を務めていたこともあります」。

世界的オーケストラや舞台を導くリーダーシップ性は、

当時から発揮されていた様子が伺えます。

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音楽にも影響を与えた故郷の瀬戸内海

ご出身は、香川県高松市。「故郷で一番自慢したいのは海」なのだそう。

「瀬戸内海を見ると、今でも心が落ち着きます。

小さいころは特別な海だと気が付きませんでしたが、

演奏で各地に赴くようになり、どこか神がかった雰囲気ある

瀬戸内海こそが、世界一の海だと思うようになりました」。

創作活動においても、海の存在は大きく影響しているとか。

川井さんが奏でるヴァイオリンの音色は、

穏やかな瀬戸内海が原点の1つになっているようです。

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週1度のピラティスで健康と姿勢を維持

川井さんが週に1度、ピラティスに通うようになったのは、

後ろで演奏するオーケストラ奏者の方に、

姿勢の悪さを指摘されたことがきっかけだったそうです。

「ヴァイオリンは、肩と首で楽器を支え、

不自然な体制で演奏するため、体に歪みが起きるんです」。

週に1回のマッサージも必要なくなり、

現在はピラティスによって体の不調も姿勢も改善されたとのこと。

また「ヴァイオリンは、自分の体を共鳴させて音を出す」とも

教えてくださいました。

対談の当日は名器ストラディバリウスとともに、

鮮やかなグリーンのワンピース姿で登場してくださり、

その美しい立ち振る舞いと、自分軸をしっかり持った、

凛とした雰囲気が印象的でした。 

(編集部)

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2023年1月 5日 (木)

今回のゲストは、2008年のデビュー作 『食堂かたつむり』以来、

30冊以上の本が出版されている作家の小川糸さん。

小説では食にまつわる描写が魅力的で、

多数あるエッセイ作品にも食に関するエピソードが豊富です。

ベルリンでの移住経験、

2022年7月から始まった長野県・八ヶ岳の山小屋生活など、

自分らしさを大切にした小川さんのライフスタイルと、

その象徴ともいえる食生活についてお話しいただきました。

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色紙に記した言葉は「吾唯足知」。

「われ、ただ足るを知る」と読みます。

「京都・龍安寺の蹲踞(つくばい)に刻まれた禅語で、

『身の丈を知って欲張らない』と自分を戒める言葉です」と小川さん。

小川さんの小説にも登場する言葉でもあり、無駄なものを抱えるより、

気に入ったものを日々使いたい、という

小川さんの姿勢にも通じる言葉といえます。

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山形県出身。2008年のデビュー作 『食堂かたつむり』は多くの言語に翻訳され、

イタリア、フランスでは文学賞を受賞。日本で映像化された。

『ツバキ文具店』『キラキラ共和国』『ライオンのおやつ』は、

日本全国の書店員が選ぶ「本屋大賞」の候補となった。最新刊は『とわの庭』。

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 ●“おふくろの味”は祖母の手料理

小川さんが料理を始めたのは、高校を卒業後に進学で上京してから。

アルバイト先の飲食店でホールや厨房の仕事を経験し、

自分でも作るようになったそうです。

「私にとってなじみ深いおふくろの味は、祖母の手料理。

祖母は一日中、台所に立って料理をしているような人で、

お寺の生まれだったので、作るのはもっぱら精進料理でした。

自分で料理をするようになって、作りたいと思ったものも、

祖母が作ってくれていた野菜中心の家庭料理でした」。

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 ●八ヶ岳を気に入った理由

新鮮な野菜が入手できる八ヶ岳は、野菜中心の食生活を送る小川さんにはぴったり。

「例えば、夏のとうもろこしは、生で食べられるほど鮮度が高く、

ハウス栽培とは明らかに違う味。おいしくて、毎日でも食べたいくらいなんです」。

野菜以外にもソーセージやハムなど、おいしいものが手に入りやすい点も

気に入っているとのこと。

「ただ、冬場は食べ物の確保が難しくなるので、

夏のうちから保存食を準備しています」と、

少しずつ冬の備えにいそしんでいたそうです。

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 ●暗闇と静けさの中に身を置く心地よさ

「八ヶ岳の夜は、あり得ないほどの暗さなんです」と小川さん。

「山小屋の周りは森で、月が出ていても月明かりが届かないほど

木々に覆われているので、真っ暗。

そのうえ、木の実や葉が落ちる音にびっくりするほど静かなんです。

八ヶ岳で暮らし始めた当初は、怖くて右往左往していました」。

八ヶ岳で過ごすうちに慣れていき、都会の明るさや喧噪より、

山の静けさや暗さの中に身をおくことが好きになったといいます。

自然を受け入れ、対峙する小川さんの芯の強さが感じられました。

(編集部)

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2022年7月 1日 (金)

今回のゲストは、字幕翻訳の第一人者であり、

その職業を広く知らしめた戸田奈津子さん。

来日するハリウッドスターの通訳者としてもおなじみで、

海外の監督や俳優たちとの親交を深められています。

40年以上にわたり第一線で活躍してこられたお仕事の様子や、

その秘訣などを伺いました。

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色紙を前にしばし一考。「これしかないわね」と

メッセージを一気に書き上げた1枚は、大好きな食と映画を表す、

ストレートで確信を突く言葉。

仕事の時は集中して取り組み、オフにはおいしいものを食べに出かけ、

人生を豊かに楽しんでおられる、戸田さんの率直でオープンな人柄が伝わってきます。

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東京都出身。津田塾大学英文科卒業。

生命保険会社勤務を経てフリーで通訳・翻訳の仕事を開始、清水俊二氏に師事。

1970年『野性の少年』で映画字幕デビュー。

80年『地獄の黙示録』の字幕を担当したことを機に本格的に活動し、

以後、数々の洋画作品に携わる。

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 ●広島のお好み焼きに興味津々

広島へは仕事で何度か訪れたことがあるという戸田さんですが

「広島名物の本格的なお好み焼きを食べるチャンスがなくて」とのこと。

戸田さんから佐々木会長へ

「広島と大阪のお好み焼きの違いは?」「広島のお好み焼きの特徴は?」

と次々に質問が飛び出し、お好み焼き談議に花が咲きました。

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 ●並々ならぬ総合力と集中力で臨む、字幕翻訳の仕事

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7~10日に1本のペースで、

時には数本の翻訳を同時進行で進めることもあるという多忙なスケジュール。

長年やり遂げられてきた秘訣をお尋ねすると

「仕事が立て込んでも、1日にどのくらい仕上げればよいか、

事前にペース配分をして取り組みます。

気分がのってくると、やりきりたいから、思った以上に進むことも」

と教えてくださいました。幅広いジャンルの映画の字幕翻訳に対応する

総合力と集中力に第一人者の力量が伺えます。

  

 

 ●ものにこだわらず、自分で工夫する

「ものに特にこだわりはないです」という戸田さん。

一方で、テープレコーダーや時計など、

字幕翻訳に使う仕事道具も必要な機能が備わっていて快適に使えれば、

メーカーやブランドにこだわりはないそう。

「道具にこだわるより、使いこなせるように

自分であれこれ工夫することを重視しています」と話してくださいました。

 

 

飾らず自然体。凛としてチャーミング

対談時には鮮やかな赤のインナーに黒のパンツスーツ、高いヒールのブーツ

という装いで颯爽と現れた戸田さん。

写真撮影時も試写室になじむ、自然なポーズで、振る舞いが洗練されていました。

明快で飾らない話しぶりと一本筋の通った凛としたたたずまいが印象的でした。

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(編集部)

2022年4月 1日 (金)

ゲストは、オタフクの“デーツアンバサダー”に就任された和田明日香さん。

料理愛好家・平野レミさんの次男とのご結婚をきっかけに料理に目覚め、

ご自身も料理家として、食育インスタラクターとして、

レシピ提案されるなどさまざまなメディアで活躍なさっています。

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色紙を書きながら「この瞬間のためにがんばっています」と和田さん。

そのくらい、家族みんながそろう夕食のひとときを大切にしているそう。

ご飯が炊き上がるタイミングに合わせて

「サラダ、メイン、副菜2品、味噌汁、そろいました!

シンクもキレイ!となると、最高に気持ちいいですよ」。

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東京都出身。結婚を機に料理を始め、食育インストラクターの資格を取得。

各メディアや企業へのレシピ提供のほか、

講演会やコラム執筆、CM出演など、活躍の場を広げている。

近著「10年かかって地味ごはん。」は、20万部を突破するベストセラーに。

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江戸庶民の暮らしや文化に夢中

最近のマイブームをお聞きしたところ、返ってきた答えは「江戸時代」。

食に関する浮世絵の展覧会に行ったのをきっかけに、

当時の暮らしや、町人文化に魅了されたのだとか。

「江戸時代はリサイクルが当たり前。

着物でも日用品でも、何でも修理して長く使っていました。

食料も食べ切れる分しか買わないですし、

現代の私たちが参考にできるサステナブルな暮らしのヒントが、

この時代にはあると思います」。

知れば知るほど、夢中になっているそうです。

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●デーツくんが和田家に仲間入り!?

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オタフクの「デーツアンバサダー」に就任され、

自宅でもデーツを食べる機会が増えたという和田さん。

お子さんはおやつに食べられるだけでなく、

先日お土産に持ち帰られた記念のデーツくん人形も、

気に入っていただいているそうです。

「デーツくんは、子どもたちが集めているぬいぐるみの中でも

ちょっと大きくて、王様になっているようです。

『デーツさま』って子供たちが呼んでいます(笑)」。

ご家族で親しんでいただいて光栄です!

 

 

 ●守りたい子どもたちの食環境

食育インストラクターでもある和田さんは、

フードロスや子どもの孤食など、

食にまつわる社会問題についても高い関心を持たれています。

「例えば運動会に行って、一生懸命頑張っている子どもたちの姿を見ると、

我が子じゃなくても、成長を感じて感動してしまうんです。

やっぱり子どもたちの食環境は、何よりも守らなければならないものです。

周りの子どもたちも一緒に育てている気持ちで、

子育て中の人たちが『これならできるかな』『作ってみよう』

と思えるようなレシピを伝えることを大切にしています」

と話してくださいました。0032(編集部)

2022年1月 5日 (水)

今回の対談ゲストは、ワインの魅力を日本に伝え広めるために、

ワインスクールの主宰、ワインの輸入販売や飲食店の経営、

執筆など、精力的な活動を続けておられる杉山明日香さん。

多い時期には毎月のようにフランスを訪れ、

おいしいワインを求めて産地を巡っています。

忘れられない産地での思い出や、

フランス生活でのお好みソースのお話などをお聞きしました。

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子どものころから料理を始め、食への関心・知識を深めてこられた杉山さん。

「食べることを大切にしていると、気持ちが前向きになるので、

結果的に人生を楽しみながら生きていくことにつながります」。

ご自身が体現されていることでもあり、とても説得力があります。

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東京生まれ、佐賀県唐津市育ち。

大学院在学時から有名進学予備校の数学講師を務める。

そのかたわら2008年に東京・西麻布にワインバーをオープンし、

2011年よりワインスクールを主宰。

2013年にはワインの輸入・販売会社を設立。

2016年には仏・パリにもレストランをオープンした。

ワインに関する著書多数。

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 ●母と旅した思い出のブルゴーニュ

日本とフランスを行き来し、これまでに数多くのワイン産地を

訪れてきた杉山さんに、特に印象に残っている産地についてお聞きしました。

「初めて行った産地は、学生時代に母と旅行で訪れたブルゴーニュ。

その時に見た景色と感動は今でも鮮明に覚えています。

ブルゴーニュの中でも“グラン・クリュ”と呼ばれる最高位の畑が続く街道は

本当に美しく、改めてワインの世界に魅了されました」。

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 ●唐津の伝統や文化をフランスから発信

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杉山さんがパリで経営している和食レストランの店名は「ENYAA(エンヤ)」。

これは、杉山さんの故郷である唐津のお祭り「唐津くんち」で、

お囃子のリズムに合わせる「エンヤ、エンヤ」「ヨイサ、ヨイサ」

の掛け声に由来しているそう。

料理を盛り付ける器にも唐津焼を使用し、

長い歴史を持つ日本の伝統工芸や文化も、フランスで伝えておられます。

 

 

フランスでもお好みソースは人気もの

杉山さんは、パリのご自宅にも

お好みソースを常備してくださっているそうで、ソース味の焼そばを、

パスタで代用して作られることもあるとか。

さらに、「私の周りのフランス人にもお好みソース好きの人がたくさんいます。

日本から買ってきてほしいと頼まれることもあるんです」と杉山さん。

「知り合いの三つ星レストランのシェフは、

上手にお好み焼を作ってくれますよ」。

フランスのお仲間の皆さんで親しんでくださっているとは、嬉しいですね!

(編集部)

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2021年10月 1日 (金)

7歳で声優としてデビューして以来、

さまざまな作品に出演してきた冨永みーなさん。

特に国民的アニメ『サザエさん』では、

20年以上もカツオくん役を務めています。

仕事最優先だったと語る冨永さんに、

新たな趣味に挑戦しようと思ったきっかけや、

お好みソースの意外な楽しみ方を教えていただきました。

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対談の中で、ご自身の出産をきっかけに「食」への関心が高まった

と話してくださった冨永さん。

この色紙の言葉も、

子育てを通して大切にされてきたことなのだそうです。

「楽しく食べるために、どんな食材が使われているのか、

どこで作られたものなのかなど、

食材に対して興味を持つことを意識しています」。

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広島県広島市生まれ、東京育ち。

7歳で声優としてのキャリアをスタートし、

2023年には声優50周年を迎える。

現在は『サザエさん』の磯野カツオ役、

『それいけ!アンパンマン』のドキンちゃん役など

アニメ作品を中心に活躍しつつ、

『開運! なんでも鑑定団』などではTVナレーションも務めている。

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 ●爽やかな夏の着物姿で登場

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本格的な暑さを迎えた7月に実施した対談に、

ブルーの着物姿で登場してくださった冨永さん。

お仕事の合間に、ご自身で着付けて来てくださいました。

「着物はもともと大好きだったので、自分でも着られるようになりたいと思い、

最近、着付け教室に通っています。

自分で着たのは、まだほんの数回なんですけどね」。

透け感のある紗の着物に黄色の帯の組み合わせが、目にも涼やかな装いでした。

 

 

  

●50代でも60代でも新しいことはできる!

冨永さんがドキンちゃん役で携わっている『それいけ!アンパンマン』は、

もともとは絵本だった作品。

「原作者のやなせたかし先生が、ご自身も関わられたという

『それいけ!アンパンマン』のアニメ化は、なんと69歳の時。

それを聞いて、50代でも60代でも、

まだまだ新しいことができるじゃないかと勇気をもらいました」。

冨永さんが50代で陶芸や着付けを始めたのも、

やなせたかし先生のチャレンジ精神に背中を押されたからなんだそうです。

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 ●お好みソースは必ず冷蔵庫に

「これは決して“よいしょ”ではないですよ(笑)」と前置きをしつつ

「うちの冷蔵庫にはお好みソースが常備してあるんですよ」と冨永さん。

弊社ソースの甘みのある風味を気に入ってくださり、

「フライや納豆焼きに使うのは定番だと思いますが、

わが家では卵かけご飯のときに、黄身はご飯に入れ、

残った白身は別皿にとりレンチンしてお好みソースでいただきます」

と、オリジナルでいろいろな食べ方を楽しんでくださっているそうです。

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(編集部)

2021年7月 1日 (木)

今回の対談ゲストは、1970年代から世界各国を旅し、

さまざまな食のルーツやレシピを研究している荻野恭子さん。

ユーラシア大陸を中心に65カ国を訪れた

荻野さんの毎日に欠かせないものや、

子ども時代の思い出などもお聞きしました

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荻野さんが大切にされていることとして

書いてくださったのは、とてもシンプルな言葉。

「生きることはバランスだと思うんです。

食べることもそうだし、仕事でも人間関係においても、

バランスを崩すと何事もうまくいきません。

健康的で充実した毎日を過ごすための基本として、

バランスを心掛けています」

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東京・浅草生まれ。女子栄養短期大学卒業。

和・洋・中・エスニックのエキスパートから

料理技術を修得。

食文化研究の旅をしつつ、料理教室の主宰やメディア出演、

レシピ本やエッセイの執筆など多方面で活躍。

近著は『塩水に漬けるだけ!乳酸発酵の体にいい!

おいしいおかず』(学研プラス)、

『ビーツ、私のふだん料理』(扶桑社)など。

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 ●毎日、元気で過ごす秘訣とは!?

海外に出かける時に限らず、

国内でも常に荻野さんのバッグに入っているのが、塩。

「明治生まれの祖母から、『塩は薬』と聞かされて育ったので

いつでも使えるよう常備しています。

例えば腹痛や便秘の時は塩湯を飲みます。

また、水カップ1に塩小さじ1を溶いて、

うがいはもちろん、鼻洗いや目洗いにも使っています」。

荻野さんにとって、塩は調味料としてだけでなく、

日々元気で過ごすために欠かせないもののようです。

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駄菓子屋で食べたもんじゃ焼の思い出

対談では世界の粉もの料理のことが話題にのぼったので、

ご自身の粉ものの思い出についてもお聞きしました。

東京の下町育ちの荻野さんは、

子どものころのおやつといえば、

毎日のようにもんじゃ焼だったそう。

「昔は駄菓子屋に入ると奥に鉄板のテーブルがあり、

近所の子どもたちが集まっていたものです。

具は主にキャベツ、天かす、サクラエビ。

当時は確か、5円か10円くらいで食べることができましたね」。

ご結婚後にはお子様たちとホットプレートで楽しむようになり、

チーズや明太子も定番の具に。

「世界中で粉ものを食べてきましたが、今思えば、

子どもの頃から粉もので育ったんですね」

と話してくださいました。

 

 

●異国のマーケットのようなサロン

_dsc5472_7今回は荻野さんのサロンにお邪魔させていただき、

対談を行いました。

さまざまな国の雑貨や食器などが

センス良く飾られた室内は、

どこか異国のような雰囲気で心地よい空間。

「旅先で気に入ったものを買い集めてきたので、

マーケットのように賑やかな部屋になっちゃいました。

でもいろんな国でいろんな生活を見てきて思うのは、

遊牧民のような生活が理想的だなということ。

必要なのは着替え3組と少しのお金。

でも現実は…」と笑っておられました。

 

 

●家庭でも気軽に、手打ちうどん

用意してくださったウズベキスタン料理の「ラグマン」。

うどんによく似た麺も、

荻野さんが粉から練って作ってくださいました。

荻野さんは普段から、

うどんは既製品ではなく手打ちするのだとか。

「小麦粉に塩と水を加えて生地を作り、

寝かせる間におだしや具の準備をするので、

それほど時間もかかりませんよ。

麺にせず、“ひっつみ”のように手でちぎってもいいですね」。

荻野さんのお話をお聞きしていると、

手のかかる印象の手打ち麺にも、気軽に挑戦してみたくなりました。

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(編集部)

※感染防止対策をした上で、マスクを外して撮影しています